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DMについて

DMは120以上の犬種に広がっている最大の致死性遺伝病とされております。
この遺伝子検査法を確立したアメリカのミズーリ大学では当初多くの品種でDMの変異が検出されたということでそのように報告したようです。

しかし、最近ではDMの臨床症状と病理解剖の結果を合わせてDNA検査を推奨する方針に転換しており、ミズーリ大学がDMの症状を示し死亡した犬の脊髄評価を行いました。
それにより、現在弊社で調べているDMの変異遺伝子SOD-1との因果関係を認めている犬種は以下の通りとなっております(OFAホームページに記載)。

【ア】
アメリカン・ウォーター・スパニエル
アメリカンエスキモー犬
イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル
エアデールテリア
オーストラリアンシェパード

【カ】
カーディガンウェルシュコーギー
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
グレン・オブ・イマール・テリア
ケリーブルーテリア
コモンドール
コリー
ゴールデンレトリーバー

【サ】
シェットランド・シープドッグ
ソフトコーテッド・ウィーテン・テリア
シベリアン・ハスキー
ジャック・ラッセル・テラー
ジャーマンシェパードドッグ

【タ・ナ】
チェサピークベイレトリバー
ノバスコシアダックトーリングレトリーバー

【ハ】
パグ
バーニーズ・マウンテン・ドッグ
ブラッドハウンド
プードル
ペンブロークウェルシュコーギー
ボイキン・スパニエル
ボクサー
ボルゾイ

【ラ・ワ】
ラブラドール・レトリバー
ローデシアンリッジバック
ワイヤーフォックステリア

 

OFAのDM検査対象リストに挙げられていない犬種のあることの理由としては、以下2点などが考えられます。
1)DMの変異率が低いか、飼育頭数が少ないために死亡例の病理検査がまだできていない
2)SOD-1のアフェクテッドが検出され臨床症状があるにも関わらず、病理検査による脊髄神経変性が見られない(フレンチ・ブルドッグ)

尚、OFAリストにあるバーニーズ・マウンテン・ドッグはSOD-1のほかにSOD-1Bという変異遺伝子もありますし、ペンブローク・ウェルシュ・コーギーでは発症補助因子のSP110遺伝子の有無により発症率が大きく異なるとされています。

DMのOFAリストに当てはまらない犬種について、国内外の検査会社同様に弊社でも検査対象として、リストに掲載しております。
従って、SOD-1との因果関係が明確でない犬種のDM検査につきましては、上記内容をご確認の上、お客様の判断で検査をお願いしております。

学術担当 津曲茂久